Vet Analytics技術ブログ

機械学習・フロントエンド・獣医関連のことについて更新していきます

VA勉強会 #1

こんにちは、VA勉強会実行委員会です!

Vet Analyticsは獣医学機械学習の知見を導入しようと日々奮闘しているデータサイエンス・エンジニアチームです。 東京大学本郷キャンパス付近でいつも活動しているので興味がありましたらtwitterアカウントから連絡してください。 Vet Analyticsは様々な方からのコンタクトを歓迎しています!

前回は交差検証法について解説しました!

vetanalytics.hatenablog.com

今回は、VA勉強会で発表した論文について軽くまとめを書いていきます!

Deep Learningの動物行動学への応用事例について

今回発表した論文はこちらのレビューです

www.sciencedirect.com

これは、行動学の研究者のツールの1つとしてDeep Learningがどのように使われているかをまとめた論文です。 (Open Accessなので是非読んでみてくださいね!)

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姿勢推定のバリエーション

動物行動学には上図のような技術が使われています。これらはDeep Learning分野でPose Estimation(姿勢推定)と呼ばれています。 特にDeepLabCutというツールが有名ですね。

github.com

筆者もこのツールを使って実験をしましたがなかなか制約条件が厳しくてうまくいかなかった思い出があります笑

本論文の筆者らは、Deep Learningを動物行動学に応用ためには以下の要素が必要だとしています

  1. Can DNNs be harnessed with small training datasets? Due to the nature of ‘small-scale’ laboratory experiments, labeling 20, 000 or more frames is not a feasible approach (the typical human benchmark dataset sizes).

  2. The end-result must be as accurate as a human manually-applied labels (i.e. the gold standard), and computationally tractable (fast).

  3. The resulting networks should be robust to changes in experimental setups, and for long-term storage and re-analysis of video data, to video compression.

  4. Animals move in 3D, thus having efficient solutions for 3D pose estimation would be highly valuable, especially in the context of studying motor learning and control.

  5. Tracking multiple subjects and objects is important for many experiments studying social behaviors as well as for animal-object interactions.

1や2のようなデータセットの問題は多くのプロジェクトでボトルネックになることが多い障害の1つですね。

行動学は全く専門でないので5のような問題が重要になってくるのは意外でしたね。 特に獣医領域にDeep Learningを応用すると問題になるのが

  1. データセットの不足(質・量共に)

  2. エンジニア的リソースの不足

の2つだなという実感があります。しかし、2についてはGoogle Colabがだいぶ解消してくれているので実際は1番目の問題が多いように感じています。 本論文でもそのことについてがよく触れられていました。

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行動学の研究の種類

上の図のように行動学は視覚的な評価に基づいていることが多いのでComputer Visionとの相性が良いことがわかりますね CV×獣医の研究がより出てくることを期待しています!

今回は以上です!ここまで読んでいただいてありがとうございました!

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